Blender 2.8 の使い方 (06) 編集モード

前回のスカルプトモード で作成した人体モデルの顔を少ない数のポリゴンで置き換える作業(リトポロジー)を行いますが、今回はその前に編集モードを説明します。

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図はスザンヌの前面に置いたメッシュをシュリンクラップモディファイアで貼り付けて最前面表示したものです。

Blender 2.8 の編集モード

編集モードの基本

編集モードでは、3D空間に頂点を置いて面を貼る操作が基本です。 下絵に沿って頂点を置いて、空間に面を作成していくポリゴンモデリングは編集モードの操作です。 Blender でポリゴンモデリングを行う解説はすでにたくさん存在するので、この記事では、すでにスカルプトしたオブジェクトの表面に面を貼る作業 (リトポロジー) に必要な編集モードの操作を説明します。

スカルプトモードで開始

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平面を追加して開始

まず元となる平面オブジェクトを追加します。 オブジェクトモードでヘッダーのメニューから追加をクリックし、平面を選択します。

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平面オブジェクトを編集モードに変更

ヘッダーの左側のドロップダウンリストから編集モードに変更すると、追加した平面オブジェクトは頂点と辺が表示されるようになります。 選択中の頂点、辺はオレンジまたは白で表示されます。

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オブジェクト毎に色を変える

オブジェクト別に区別しやすくするために、シェーディングの設定でランダムを指定するとオブジェクト別に異なる色となります。

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裏面の非表示

シェーディングの設定の下の方の「裏面の非表示」にチェックすると面の裏側が表示されないようになります。「最前面」表示にした時にも、裏面が前に表示されてじゃまになる事がなくなります。

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さらに「透過」にチェックを入れて、値を1.0(不透明)に設定すると頂点と辺がすべて表示されます。「最前面」のチェックを外しても別のオブジェクトに隠されずに頂点が表示されます。

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頂点、辺、面選択モードの変更

クリックで選択する対象を頂点、辺、面のどれかに変更することができます。例えば面を選択する場合に頂点選択モードでは、面を囲むすべての頂点を選択する必要がありますが、面選択モードの場合は面1つをクリックするだけで済みます。


頂点を選択するモードです。 このモードへの切替のショートカットは 「Ctrl + 1」です。 シフトまたはコントロールキーを押しながらクリックすると複数の頂点を順次選択できます。 辺の両端の頂点が選択されると、辺も選択されます。

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辺を選択するモードです。 このモードへの切替は「Ctrl + 2」でも可能です。 シフトまたはコントロールキーを押しながらクリックすると複数の辺を追加で選択できます。 面を囲む辺が選択されると、面も選択されます。

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面を選択するモードです。 このモードへの切替のショートカットは 「Ctrl + 3」です。 シフトまたはコントロールキーを押しながらクリックすると複数の辺を追加で選択できます。 面を囲む辺が選択されると、面も選択されます。

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別オブジェクトの表面に頂点を吸着(スナップ)

スカルプト済みのオブジェクトに面を貼リ直す(リトポロジー)場合に、頂点をオブジェクトの表面に吸着(スナップ)させることができます。 磁石のアイコンをチェックして、詳細はドロップダウンで表示されるパネルで指定します。 次の図のように「面」へのスナップを有効にして、「自分自身に投影」と「個々の要素を投影」にチェックを入れます。 この設定は非常に強力で、「押し出し」と併用すると、簡単にポリゴンを物体の表面に並べていくことができます。 このスナップ機能は [Shift + Tab] でスナップのオン・オフを切り替えられます。

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移動すると吸着

面にスナップしていない頂点は、選択して [G] キーを押すとマウスカーソルの近くの面にスナップします。

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平面オブジェクトを最前面に表示

上の状況では、別の物体より後ろになる頂点や面は隠れますが、「プロパティ」のオブジェクトタブのビューポート表示にある「最前面」のチェックを入れると最も手前に表示されます。

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「最前面」のチェックを入れた状態でも、球の裏側へ回ると、平面のオブジェクトが裏側が非表示になっていることが確認できます。

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吸着を確認

実際に頂点を移動しても、常に表面にスナップされることが確認できます。

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頂点の押し出し

平面オブジェクトの頂点を1つ選択して、[E] キーを押してマウスを移動させると、選択した頂点が複製され、別の位置に頂点を作成できます。

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四角形の面を貼るために、もう1つの頂点も押し出します。

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面の作成

4頂点を選択して [F] キーを押すと面が作成されます。 2頂点または辺を選択して押し出すと面も同時に作成できます。


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F キーを押すと選択した頂点に面が作成されます。頂点を置いて面を貼るというのがポリゴンモデリングの基本操作です。右側のツールバーの4種類の押し出しツールとポリビルド、F2アドオンなど標準でも色々便利なツールもあります。


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複数頂点の押し出し

3つの頂点を選択して、[E] キーを押してマウスを移動させると、同時に複数の面が押し出されます。 表面へのスナップ機能との併用で効率的にリトポロジーが行えます。

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複数頂点をEキーで押し出します。 ここでは球から離れた位置まで大きく押し出してみます。


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「最前面」のチェックを外すと、押し出した頂点が球の表面に吸着していないことが確認できます。

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移動して頂点を吸着

頂点を G で移動させると、頂点が球の表面に吸着します。ここでは「最前面」のチェックを外しているので頂点だけが表示されています。

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「最前面」のチェックして、貼っている平面の表示を戻します。

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ループカット(平面の分割)

右側のツールバーで選択するか、ショートカットの Ctrl + R を押して平面を分割(ループカット)します。

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クリックして分割する位置を確定させます。

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この場合も分割で生成された頂点は、辺の中間の位置にできるため球面に吸着しません。

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頂点を G で移動させると、頂点が球の表面に吸着することが確認できます。

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シュリンクラップモディファイアを使う

あるオブジェクトにシュリンクラップモディファイアを設定すると、指定したオブジェクトの表面に自動的に頂点を吸着させることができます。


まず、新しく平面オブジェクトを追加して、編集モードに移ります。 ヘッダーの「辺」メニューから「細分化」を選択します。 左下に表示されるの「細分化」をクリックして分割数を変更します。

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もし左下に「細分化」が表示されない場合は F9 を押します。または、ヘッダーの「ビュー」メニューの「最後の操作を調整」にチェックを入れると常に表示されるようになります。


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シュリンクラップモディファイアを設定

プロパティの「モディファイア」タブで「モディファイアを追加」をクリックします。


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「変形」で列にある「シュリンクラップ」をクリックします。

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「ターゲット」に表面に吸着させるオブジェクトを指定します。 スポイドのアイコンをクリックすると対象となるオブジェクトを直接 3Dビューポートでクリックして指定できます。

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ここでは左側のアイコンをクリックして、オブジェクトのリストから選択します。

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この状態は「ビューポート表示」で「最前面」となっています。

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モディファイアのアイコンの状態は、赤枠内の左側は、編集モード中にモディファイアを表示するモード、右側は編集モードでもモディファイアの適用後の表示になります。 アイコンをチェックして試してください。

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赤枠内の左側のアイコンをチェックして、編集モード中にモディファイアを表示するモードに変更しました。 編集モードのオブジェクトはそのままで、球に吸着した平面が表示されています。

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赤枠内の両方のアイコンをチェックすると、編集モードでもシュリンクラップモディファイア適用後の状態が表示されます。

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オブジェクトモードでシュリンクラップ適用

モディファイアを「適用」すると、モディファイアスタックからモディファイアは消え、オブジェクトにモディファイア適用後の結果が反映されます。モディファイアをキャンセルするには右端の [X] をクリックすると、モディファイアは適用されずにモディファイアスタックからモディファイアは消えます。モディファイアは複数適用できるので、複数のモディファイアが積まれて表示されるので「モディファイアスタック」と呼ばれます。

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シュリンクラップモディファイア適用後のメッシュ

次の図では、プリファレンスのライン幅を「太い」に設定されているので、頂点が目立ちます。

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モディファイア適用後のメッシュ(最前面)

シュリンクラップモディファイアの効果を「最前面」表示で確認しています。

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次回は実際にリトポロジーを行います。


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