Blender 2.8 の使い方 (02) 画面構成とモード

Blender 2.8 の画面構成

今回は Blender 2.8 の画面構成を詳しく解説します。 Blenderは非常に高機能なだけに、画面に表示される部品が多く、正式な名称に慣れておくと、Blenderの使い方に関する解説を読んでも理解しやすくなります。 名称は 公式マニュアル と一致させたつもりですが、間違いがあればお知らせください。

例えば、自動車を運転するにも、ハンドル、アクセル、ブレーキ、タイヤ、エンジンが何かを知っておく必要があります。 さらにウィンカー、シフトレバー、バックミラーのように結構多くの名前を自然と覚えていると思います。 Blender を使いこなすために、Blenderの画面に表示されるパーツの名前に慣れておきましょう。

デスクトップ/ウィンドウ/エリア/リージョン/タブ/パネル

Blender を起動すると、PCの画面(デスクトップ)上に Blender の「ウィンドウ」が表示されます。 Blender は Windows / macOS / Linux という PC で動作するほぼすべてのOSで使うことができます。 どのOSでも、画面全体のことをデスクトップと呼びます。 デスクトップに複数のウィンドウを表示して、異なるアプリケーションを同時に使うことができます。 アプリケーションが使う画面の一部分となる長方形をウィンドウと呼びます。 デスクトップ全体を一つのアプリケーション (ここではBlender) が占有する使い方もあります。その場合はデスクトップとウィンドウは同じ意味となります。

Blender ではほとんどの場合、1つのウィンドウ(Blenderウィンドウ)を開いて操作しますが、各種設定を行う「プリファレンス」やレンダリング結果を表示するウィンドウを別に開く場合もあります。

Blender 2.8 のユーザインターフェイスの構成として、Blender の「ウィンドウ」中には「エリア」、さらに内側に「リージョン」があり、「タブ」のついたシートの中に複数の「パネル」が並びます。

上から「トップバー」、いくつかの「エリア」、最下部に「ステータスバー」 という構成です。


BlenderWindow.png


ここで気を付けておきたいのは、画面上の部品の種類の名前と、Blenderの機能につけられた名前の2種類があることです。 例えば、Blender で多くの作業を行うことになる「3Dビューポート」は「エリア」に割り当てた機能(エディタータイプ)の名前です。

種類機能名解説
ウィンドウBlenderウィンドウBlender操作画面
プリファレンス各種設定
Blenderレンダーレンダリング結果の表示
トップバーメニュー、ワークスペースタブメニューやワークスペースの選択
ステータスバーキーマップ情報、リソース情報各種ステータスの表示
エリア (例)3Dビューポート3次元形状を操作
プロパティエディタ各種の属性の変更
アウトライナーオブジェクトの構成と階層
タイムラインキーフレームの設定とアニメーションの実行
シェーダエディタノードの編集
UVエディタUVマップの表示と操作
リージョンメインリージョン主要領域
ヘッダーエリア特有のメニューなど
ツールバーブラシなどのツールの選択
サイドバーオブジェクトの位置や角度、スケールやツールの設定

エリア (Area)

画面中央部の「エリア (Area)」と呼ぶ領域には、エディターと呼ぶいろいろな機能を自由に割り当てることができます。 エリアは複数のエリアに分割することができて、それぞれのエリアを別々の機能に割り当てることができます。エリアの分割と統合の方法を覚えると自分の作業内容に合わせた作業しやすい構成に設定することができます。 あらかじめ分割と機能を設定した「ワークスペース」と呼ぶテンプレートも用意されています。


エリアの分割や結合で何もデータは失われないので、十分に練習してください。

エリアの種類(機能)

エリアは、エリアの上部のヘッダー領域の左端にあるドロップダウンリストに表示されるエディタータイプを選択することで、好きな機能に割り当てることができます。

EditorTypeJp.png


エリアの種類は、シフトキーとファンクションキーを同時に押すことで素早く切り替えることができます。 大きい画面で使いたい機能は、例えば3Dビューポート(Shift+F5)とシェーダエディタ(Shift+F3)の切り替えのショートカットを覚えておくと効率的に操作できそうです。

別の機能が1つのショートカットに割り当てられている場合は、そのショートカットを押す毎に、同じショートカットに割り当てられている機能が順次切り替わります。

ショートカットエリアの種類
Shift+F1 ファイルブラウザ
Shift+F2 動画クリップエディタ
Shift+F3 シェーダエディタ
Shift+F3 コンポジタ
Shift+F3 テクスチャノードエディタ
Shift+F4 Pythonコンソール
Shift+F5 3Dビューポート
Shift+F6 グラフエディタ
Shift+F6 ドライバ
Shift+F7 プロパティ
Shift+F8 ビデオシーケンサ
Shift+F9 アウトライナー
Shift+F10 画像エディタ
Shift+F10 UVエディタ
Shift+F11 テキストエディタ
Shift+F12 ドープシート
Shift+F12 タイムライン
- プリファレンス
- ノンリニアアニメーション
- 情報

エリアのサイズ変更

境界線をマウスの左ボタンでドラッグすると、エリアのサイズを変更できます。マウスカーソルを2つの領域の境界線上に移動すると、カーソルが両方向矢印に変割ります。 その状態で左クリックしてドラッグするとエリアの境界線が移動します。

AreaMove.png


エリアの分割

マウスカーソルを領域の角に置くと、カーソルが十字(+)に変わり、左ボタンを押すとカーソルが分割または結合を示す形状に変化します。エリアの角から内側にドラッグすると、エリアが分割されます。 水平方向または垂直方向にドラッグして、分割位置を決定します。エリアを分割すると、新しいエリアが作成されます。

AreaSplit.png


エリアの分割を示すマウスカーソルです。 ドラッグしてエリアの分割位置を決めます。

AreaSplit2.png



エリアの結合

エリアの境界部分の角からドラッグすると、マウスカーソルが上下左右のどちらかを向いた矢印に変わり、指定したエリアを閉じてエリアの領域を1つに結合することができます。閉じられる側は、少し暗くなって矢印が表示されます。マウスをエリアの上に移動することで、どちら側のエリアを閉じるかを選択できます。ボタンを離すとエリアは結合されます。左ボタンを放す前にESCキーを押すか、右マウスボタンも押すと結合をキャンセルします。

結合するエリアは、結合する方向に同じサイズ(幅または高さ)でないと何も起こりません。これにより、結合された領域は常に長方形になります。

AreaJoin.png


境界部分を右クリックすると表示されるメニューで「エリア分割」または「エリア分割」を選択することもできます。

AreaSplitJoin.png



リージョン (Region)

「リージョン」は「エリア」内に表示される領域です。 「リージョン」には「タブ」や「パネル」が配置されます。

BlenderArea.png


「エリア」が「3Dビューポート」の場合の「リージョン」の例です。3Dビューポートでは[T]キーを押すと左側に「ツールバー」と呼ぶリージョンが表示されます。 「ツールバー」にはブラシや各種機能を表すアイコンが表示されて、そのアイコンをクリックすることでアクティブなツールを選択できます。 リージョンの右端をマウスの左ボタンでドラッグするとアイコンだけ1列、アイコンだけ2列、ツール名も表示のように変更できます。

3Dビューポートで[N]キーを押すと右側に「サイドバー」と呼ぶリージョンが表示されます。「サイドバー」にはタブがあり、タブで選択したページごとに色々な設定を確認、修正できます。

BlenderRegion.png


モデリングとモード

3次元グラフィック(3DCG)でモデリングというのは、コンピュータの中に3次元の物の形を作ることを言います。 ゲームのキャラクタであったり、リアルな恐竜や人物だったり、建物の外観やインテリアといった色々な物の形を作っていくことをモデリングといいます。


「3D ビューポート」はモデリングに使用するエリアで、モデリングの手法や、物体の細かい表現を作成するため、6種類の「モード」を持っています。


ヘッダーのメニューからモード変更

「3D ビューポート」の上部のヘッダー領域にある「モード表示」から6種類のモードの一つを選択します。メニューから選択するだけなので簡単ですが、頻繁に変更する場合は面倒です。 もっと素早くモードを変える方法があると便利なので、パイメニューというメニューを使って簡単にモード変更する方法もあります(後述)。


Mode_Header.png


オブジェクトモード

街を 3DCG で表すには建物や木々や道路を空間に配置していく作業となります。 こういった木々や建物や道路が色々な形状で用意されていれば、それらの「物(オブジェクト)」を空間に配置する作業がモデリングとなります。オブジェクトモードは決まった形の物を生成したり、移動したり、拡大縮小、削除するためのモードです。

b28_ObjectMode.png


編集モード

基本的に、3次元グラフィック(3DCG)では1つの物体 (オブジェクト) は頂点で囲まれた面の組み合わせで表現します。 1つの物体の形を、点と辺(点と点)、面(辺で囲まれた)で作ります。 点、辺、面を選択して移動、複製、削除を繰り返して「物の形」を作ります。

b28_EditMode.png


スカルプトモード

「物の形」を粘土細工のように作っていくためのモードです。 数学的な座標(頂点)や面の数を考えずに、数万から数百万の小さな頂点や面を使って粘土細工のように「物の形」を作成します。 色々な形を直感的に作成できますが、頂点数が膨大(ハイポリ)となるためアニメーションやゲームにそのまま使うモデルとしては向いていません。 スカルプトモードで形状を作った後で、頂点数の少ないモデルに修正する作業を「リトポロジー(リトポ)」と呼びます。 変形することを全体に頂点数を減らす「リトポロジー(リトポ)」のためには、モデルの変形(筋肉や骨の知識)を考える必要があります。

b28_SculptMode.png


頂点ペイントモード

頂点ペイントモードは3次元物体に色を塗ることで、頂点の色を設定するためのモードです。 テクスチャマッピングでは、ポリゴンに画像を張り付けることで、頂点の数に比べて複雑な模様を物体に描くことができますが、頂点ペイントはテクスチャマッピングより簡単に物体に色を付けることができます。その代わり、テクスチャマッピングは頂点数が少なくても複雑な模様を表現できますが、頂点ペイントでは頂点数が多くないと単純な模様しか表現できません。

b28_VPaintMode.png


ウェイトペイントモード

頂点に「重みデータ」を持たせることができ、その「重みデータ」は「ボーン」の移動が頂点座標の移動に影響する程度を設定したり、パーティクルヘアの長さを調整したりといったことに利用できます。多くの頂点に個別に「重みデータ」を設定する代わりに、3次元物体に色を塗るように「重みデータ」を頂点に設定することができます。青は0.0、赤は1.0を表します。

b28_WaitPaintMode.png


テクスチャペイントモード

テクスチャマッピングに使うテクスチャ画像を、3次元の物体にブラシで直接描いて作成するモード。

b28_TPaintMode.png


パイメニューでモード変更

デフォルトでは [TAB] キーはオブジェクトモードと編集モードのトグル動作であるが、 スカルプトモードを使っていると、オブジェクトモードとスカルプトモード間のモード変更を多用します。 メニューで変更するのは面倒なため、[TAB] キーをパイメニューに割り当てる。

まず「Pie Menu on Drag」は [TAB] キーを押したままマウスを移動させる とパイメニューが出現し、マウスの移動(クリックして移動ではない)でモードを選択します。 この時「Tab for Pie Menu」にチェックが入っていても動作は変わらず、「TAB」キーを押すとオブジェクトモードと編集モードのトグル動作となります。 ctrl+[TAB]でパイメニューが出てきて、数字でモード選択できます。

Pie_TabDrag01.png


「Tab for Pie Menu」のみにチェックすると、「TAB」キーを押すとパイメニューが出て、マウスまたは数字でモードを選択する事ができます。 ctrl+[TAB]ではオブジェクトモードと編集モードのトグル動作となります。

Pie_TabDrag02.png


「Tab for Pie Menu」のみにチェックした場合は、「TAB」、[2] でも[TAB]+2 でもスカルプトモードに変わります。 「TAB」[2] はスカルプト、「TAB」[4]はオブジェクト、「TAB」[6]は編集モードと覚えると素早い切り替えができるようになります。

Pie_TabDrag03.png



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