Blender 2.8 - 4.1 の使い方 (01) インストールと日本語化

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Blender 2.8 - 4.1 の使い方 [目次]

copyright (C) 2019-2024 Jun Mizutani


Blender

Blender(ブレンダー) を知ったのは、拙作のフリーソフトを掲載して献本して頂いた 2000年ごろの Windows 100% という雑誌だったように記憶しています。 Blender を20年近く 見て(使いこなしてはいない)きましたが、Blender 2.8 で初めての人でも理解しやすい操作性になってブレークしました。 マウスの右クリックで選択を、左クリックで選択に入れ替え、キーボードのショートカットをほとんど使わなくてもマウスやペンで操作できるように、ユーザインターフェイスが大きく変更されました。

Blender は開発が速くて、どんどんバージョンアップされます。 しかし、Blender 2.8 以降は操作方法はあまり変わらず、機能が増える方向で進化しています。

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Blender とは

Blender(ブレンダー) は、Windows、macOS、Linux で動作する 3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)の統合型アプリケーションです。 日本語表示が可能で、モデリングから 本格的な 3DCG アニメーション まで作成できる機能を持っています。

ライセンスが GPL なので無料で使用できることはもちろん、ソースコード を公開する限りBlender自身を改造して配布することも可能です。 Blender で作成したファイルは GPL の制限はなく自由に使用できます。

2024年3月現在の最新バージョンは Blender 4.1 (4.1.0 : 2024-03-26) です。 長期サポート版(LTS)は Blender 3.6 LTS(3.6.10 : 2024-03-19) と Blender 3.3 LTS (3.3.17 : 2024-03-19) です。

長期サポート版は、公開後2年間は機能追加を行わないで不具合の修正のみが行われます。 Blender 3.6 LTS は2025年6月まで、Blender 3.3 LTS は2024年9月までメンテナンスされます。

現在の最新の開発版は Blender 4.2 Alpha です。

Blender 2.8シリーズ は Blender 2.7シリーズの開始から 5 年ぶりにユーザインターフェイス が大きく変更されて 2019年7月30日に公開されました。 左クリックで頂点や物体を選択して、メニューコントロール をクリックすると普通に使えるものとなり、Blender を初めて使う方にも優しくなりました。 2021年12月03日から公開されている Blender 3 シリーズも、2023年11月14日から公開されている Blender 4 シリーズも機能は増えていますが、操作は2.8系とほぼ同じです。

Blender 4.1 のダウンロード

Blender の公式サイト(https://www.blender.org/ )にアクセスします。 このページからBlender に関するいろいろな情報を得ることができますが、Blender をダウンロードするには、 「Download Blender」をクリックしてダウンロードページ(https://www.blender.org/download/ )に移動します。

ダウンロードページでもう一度「Download Blender 4.1」をクリックするとアクセスした OS 用のBlenderのダウンロードが始まります。 Windows 10 または Windows 11 の場合は、blender-4.1.0-windows-x64.msi というファイルがダウンロードされます。

b410_DL1.png

下のリンクをクリックすると zip 形式や macOS、Linux 用の Blender もダウンロードできます。Blender 2.79、2.83 など古いバージョンと共存させたい場合は Windows 用の zip 形式にすると、好きな場所に展開して、そこから Blenderを起動できます。

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blender の実行ファイルのあるフォルダ内に存在するバージョン番号のフォルダ内に config フォルダを作成すると、そこに設定ファイルが保存されるようになります(例えば blender-4.1\4.1\config)。 外付けのドライブに保存すれば起動ファイルやプリファレンスの設定内容とともに持ち運ぶことができます。

長期サポート版のダウンロード

より安定した長期サポート版(LTS)は https://www.blender.org/download/lts/ からダウンロードできます。 機能の変更がなく、2年間は不具合の修正だけが行われるバージョンです。

BlenderLTS36.png

Blender 4.1 のインストール

Blender のインストーラが起動したら [Next]ボタンを押します。3.6シリーズでも同じです。

b410_msi0.png

インストールするには [Change] ボタンをクリックします。

b410_msi1.png

特に変更する必要はないので、 [Next]ボタンを押します。 インストール先は「C:\Program Files\Blender Foundation\Blender 4.1\」になります。

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インストールの確認です。 戻って設定を変更することができます。 インストールするには [Change] ボタンをクリックします。

b410_msi3.png

インストールが終了したことを示す画面です。「Finish」をクリックします。

b410_msi5.png

Windows の zip 版をダウンロードした場合は、どこに展開しても使用できます。 フォルダには次のように blender-launcher.exe と多くのファイルが含まれていますが、blender-launcher.exe をクリックすると起動します。 blender.exe でも起動しますが、コンソールが一瞬開きます。 展開したフォルダーのバージョン番号のフォルダ内に「config」フォルダーを作成すると設定ファイルはそこに保存されるようになるため、USBフラッシュメモリに格納すると設定ファイルごと持ち歩けるようになります。

b410_DL3.png

macOS の場合は必要なものはすべて Blender.app に含まれているので、Blender.app をクリックすれば起動します。 Linux版も展開したフォルダの「blender」を実行します。

最初の起動

最初に起動すると真ん中に スプラッシュスクリーン が表示されます。 スプラッシュスクリーンの画像はバージョンごとに変わります。

b410d_i000.png

安定した長期サポート版(Blender 3.6.5) では次のような画面です。

b365d_i000.png

Blender 2.83以降、最初のスプラッシュスクリーンで簡単に日本語化できるようになりました。Language の[English(English)] をクリックします。 表示されるリストから「Japanese(日本語)」を選択します。

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これだけで日本語化は終了です。

最初の2つの「Shortcuts」と「Select With」は初心者の方は変更してはいけません。 「Shortcuts」ではキー操作を、他の3Dソフトにできるだけ合わせるように変更され、次の「Select With」ではマウスの操作が左右変更されてしまいます。 おそらく今後、多く出てくる書籍やネット上の解説と異なる操作となってしまうので変更しないようにしましょう。

「次」を押して、設定を保存します。

Blender Dark の画面

画像の領域か、「全般」をクリックすると、標準の画面が表示されます。ちょっと訳が変ですが、「汎用」といった意味です。

b410d_i003_Dark.png

立方体(通称デフォルトキューブ)が3Dビューポートの中央に表示された標準の画面が表示されます。

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Blender Light の画面

最初に起動したときに表示される画面で「Blender Light」に変更すると、配色が明るくなります。 Blender 3.5 で Blender Light テーマの配色が見直されました。前に戻って見やすくなったので、Blender Light テーマを使うことにします。

b410_i002_theme.png

メニューの「編集/プリファレンス/テーマ/プリセット」でも変更できます。

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「Blender Light」テーマの「General」の画面です。

b410_i008_LightGeneral.pngq

起動時の設定は「Edit」メニューの「プリファレンス」から、あとで変更できるのであまり気にする必要はありません。

デフォルトで表示される画面の構成を説明します。 一番上のメニューが表示される領域を「トップバー」と呼びます。 一番下は「ステータスバー」で、マウスボタンの機能や頂点数、ポリゴン数、バージョンなどの情報が表示されます。

b410_area.png

物体の位置や形状を確認したり、変更や修正するためために使う「3D ビューポート」の構成です。上部のヘッダー領域 にあるメニューの「ビュー」から「ツールバー 」を選択するか、マウスカーソルが「3D ビューポート」内にあるときに、キーボードの[T]を押すと表示されるものを「ツールバー」と呼びます。メニューの「ビュー」から「サイドバー」を選択するか、マウスカーソルが「3D ビューポート」内にあるときに、キーボードの[N]を押すと表示されるものを「サイドバー」と呼びます。 「ツールバー」も「サイドバー」も「3D ビューポート」のモードやアクティブツールが変わると表示内容が変化します。

b410_region.png

設定の変更

まず、「Edit」メニューをクリックします。 一番下の 「プリファレンス...」を選ぶと設定画面が表示されます。

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左側のボタンで右側の各種の設定が切り替わります。一番上の「インターフェイス」を選択すると「翻訳」をクリックすると表示されるパネルで言語を選択できます。

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Blender は最初から多くの言語に対応していて、設定を変更するだけでメニューもボタンも日本語で表示できるようになります。

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「テーマ」を選択すると、Blender の画面上のいろいろな配色が変更できます。膨大な組み合わせが可能なので、プリセットから気に入った配色を選択したほうがいいでしょう。

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「視点の操作」から「選択部分を中心に回転」をON、「自動 透視投影」をOFFにしたほうが、モデリングしている物体を見失いにくくなります。 お勧めの設定です

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「システム」では使用しているCPUやビデオカード(GPU)などのマシン環境に合わせて最適化するための設定があります。

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プリファレンスの画面を閉じるのは右上の「X」をクリックして画面を閉じます。 設定はすでに保存されているので「X」で閉じても大丈夫です。初期設定に戻す場合は左下の設定ボタンで「初期プリファレンスを読み込む」で「工場出荷状態」に戻すことができます。

b410_i013_set.png

設定ファイルの位置

起動時の設定や、起動時に表示するファイルは、使用しているOSのユーザごとに保存されます。バージョンごとに別のフォルダとなるため、Blender 4.1 と Blender 3.6 では別の設定を保存できます。 recent-files.txt には「最近使用したファイル」のパスが記録されています。 これらのファイルを消すと、Blenderを起動したときに初期設定値で作成されます。

の中に設定ファイルである userpref.blend とデフォルトで開かれるファイル startup.blend が格納されます。

Blender の実行ファイルのあるフォルダー内の中にあるバージョン番号のフォルダーの下に「config」という名称のフォルダーを作成すると、起動時の設定や、起動時に表示するファイルはその中に作成されます。

Blender の画面

日本語に設定された Blender 4.1 の初期画面です。 一番大きな領域が「 3Dビューポート」、その下が「タイムライン」、右側の上が「アウトライナー」、その下が「プロパティ」を表示する領域です。 これらは大きさも位置も、数も自由に変更できます

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ワークスペース

あまり自由すぎても収拾がつかなくなるので、ワークスペース と呼ぶ、いくつかの既定の配置が用意されています。 ワークスペースはメニューの右側のタブで選択できます。

b350_i021_ws.png

Layout

デフォルトで開くワークスペースです。3Dビューポートがオブジェクトモード で開き、下部にタイムラインエディタが表示されます。右側にはアウトライナとプロパティが表示されます。

b350_ws_layout.png

Modeling

頂点と面でモデリング するための配置で、3Dビューポートが編集モードで開き、タイムラインは表示されません。

b350_ws_modeling.png

Sculpting

スカルプティング(粘土細工のようにモデリング)用の配置です。 一般に数十万~数百万ポリゴンで細かい形状を先に作成して、必要に応じてリトポロジー(面を貼り直す)でポリゴン数を少なくします。 主としてリアルな人の顔や動物などのモデリングで使います。

b350_ws_sculpting.png

UV Editing

テクスチャマッピングに使用する画像と頂点の対応を記録する UV マップの操作 用の配置です。

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Texure Paint

3Dオブジェクトに直接ブラシで色を付ける テクスチャペイント 用の配置です。

b350_ws_texture.png

Shading

Cycles や Eevee で使うシェーダノード の編集用の配置です。

b350_ws_shading.png

Animation

時間軸に沿った操作をする アニメーション 用の配置です。

b350_ws_animation.png

Rendering

レンダリング の画像を確認するための配置です。

b350_ws_rendering.png

Compositing

画像や動画を加工する場合に使用する配置です。

b350_ws_compositing.png

Geometry Node

ジオメトリーノードを編集する場合に使用する配置です。 ジオメトリーノードについては Blender 3.0 の使い方 (16)(17)(19)も参考にして下さい。

b350_ws_geometry.png

Scripting

Blender Python API を使って Python でスクリプトを書くためのコンソールテキストエディタ が配置されます。

b350_ws_scripting.png

Blender の終了

Blender の終了方法です。 Window の閉じるボタンをクリックするか、ファイルメニューから終了を選択します。

b350_quit1.png

ファイルが変更されている場合は保存するかどうかを確認されます。

b350_quit2.png

保存する場合は「保存」をクリックすると Blender は終了します。

ファイルが一度も保存されていない場合は、保存先とファイル名を指定するファイルブラウザが表示されます。

b350_quit3.png

Blender は3DCG に関して、なんでもできるように非常に多くの機能が用意された統合ソフトです。 書籍1冊ではとてもカバーできない機能を持っているため、初めから何ができるかを知ろうとするだけで挫折してしまうと思います。「何でもできる」ので少しずつ、ゆっくり覚えていくことにしましょう。 このサイトでも解説記事を書いていこうと思います。

Blender 4.1 の新機能

公式サイトの解説は、https://www.blender.org/download/releases/4-1/です。 開発者用のリリースノートもあります。 ここでは多くの新機能の一部の紹介です。

カメラとビューの同期

ナビゲーションギズモに鍵マークが追加されました。カメラビューの時「Camera to View」を鍵マークでトグルできます。 ロック状態ではカメラがビューと同期して移動します。

GizmoCamera.png

ジオメトリノードの変更

Blender 4.1 のジオメトリノード一覧

ジオメトリノードに関して、シミュレーションゾーンリピートゾーンのノードのタイトルが Input / Output がなくなってシンプルになりました。

SimulationInOut.png

ジオメトリノードに Index Switch が追加されました。 マテリアル、ジオメトリなどの色々な種類のデータを簡単に切り替えることができます。

これは3種類のマテリアルを入力の整数で切り替える例。

Index_Switch.png

追加されたジオメトリノード

Blender 4.0 から Blender 4.1 で追加されたジオメトリノードです。

Add MenuNameノード名説明
Input/SceneActive Cameraアクティブカメラシーンのアクティブカメラを取得します
Geometry/OperationsBakeベイク入力データをキャッシュし,再計算なしで使用できるようにします
Geometry/OperationsSort Elements要素ソートジオメトリの要素を再配置し,インデックスを変更します
Geometry/OperationsSplit to Instancesインスタンスに分離同じグループの要素を含む別のジオメトリを作成します
Volume/ReadGet Named Grid名前付きグリッド取得ボリュームジオメトリから指定の名前のボリュームグリッドを取得します
Volume/WriteStore Named Grid名前付きグリッド格納グリッドデータを指定の名前でボリュームジオメトリに格納します
UtilitiesIndex Switchインデックススイッチインデックスで任意の番号の値を選択します
UtilitiesMenu Switchメニュースイッチ複数の入力から名前で選択します
Utilties/ColorBlackbody黒体黒体温度を RGB 値に変換します
Utilities/RotationRotate Rotation回転を回転

削除されたジオメトリノード

マスグレイブテクスチャはノイズテクスチャノードと統合されました。

Add MenuNameノード名説明
TextureMusgrave Textureマスグレイブテクスチャフラクタルパーリンノイズを生成します.ノイズテクスチャノードと違い,オクターブの組み合わせがコントロールできます
Utilities/RotationRotate Eulerオイラー回転

画像の回転機能

イメージエディタとUVエディタに画像を90度回転する機能が追加されました。 メニューもFlip から Transform に変更されました。

ImageTransform41.png


キーフレーム挿入のパイメニュー

「Pie Menu on Drag」をセットしていると、[I]を押しながらマウスを移動するとキーフレーム挿入のパイメニューが表示されるようになりました。回転や位置の変更だけのキーを挿入する場合に便利です。

InsertKeyframe00.png

Preferences の Keymap で「Pie Menu on Drag」をセットします。

InsertKeyframe01.png

従来のキーフレームの挿入 (Insert Keyframe Menu) は[I]から[K]に変更されています。

InsertKeyframe02.png

Active Keying Set の設定は [Shift + K]です。

InsertKeyframe03.png

ボーンコレクションの階層構造

ボーンコレクションに階層構造が追加されました。 子コレクションを追加するためには、コレクションをドラッグして、親となるコレクションにドロップします。 上位のボーンコレクションを非表示にすると、子も非表示になります。

ChildBoneCollections2.png

オブジェクトモードのノードツール

ノードツールがオブジェクトモードでも使えるようになりました。モディファイアを選択して、適用して、といった手順が不要になるので便利。

この例では、原点をオブジェクトの下の中心に置くようにオブジェクトが移動します。原点自体が移動できればもっと便利ですが。

ObjModeNodeTool.png

エディタータイプのメニュー

エディタータイプの選択用のメニューが、ウィンドウの幅によって1列のドロップダウンリスト表示もできるようになりました。

EditorSelection41.png

パネルのフォントウェイトの変更

パネルのフォントのウェイトを変更できるようになりました。

WidgetFontWeight.png

Blender 4.0 の新機能

Blender 4.0 は、Blender 3.0 から2年ぶりのメジャーバージョンアップです。

異なるバージョンの blend ファイルの互換性についても定義され、古いバージョンのBlenderとのデータの移行は Blender 3.6 を介して行えるようにメンテナンスされるようです。

メッシュの保存形式が変更されたため、Blender 3.5以前のバージョンでは 4.0 で保存されたファイルは読めません。 Blender 3.6 は、4.0 のファイルを古いバージョンと互換性のある形式で保存できます。

デフォルトフォントが変更されて、文字が少しくっきりしました。また「I (アイ)」と「l (エル)」が区別できるようになりました。

公式サイトの解説は、https://www.blender.org/download/releases/4-0/です。 開発者用のリリースノートもあります。 ここでは多くの新機能の一部の紹介です。

Is Key Freeアドオンの修正

Blender の標準アドオンの「Is key Free」がBlender 3.0以降正常に動作しなかった部分(修飾キーが表示されない、漢字やハングルで表示が乱れる)を修正しました。 Blender 4.0 では、すべてのショートカット(2923!)が日本語でリストされたファイルを作成できます。 「Is key Free」を有効にして、テキストエディタのサイドバーのDevを選択して「List all Shortcuts」ボタンを押すとリストが表示されます。 Blender3.6以前でも「4.0\scripts\addons\development_iskeyfree.py」と置き換えるだけで正しく動作します。

なぜマイナーなアドオンの説明が最初にあるかというと、私が修正パッチを送ったからです😛
IsKeyFree40.png

ジオメトリノードのノード追加

Blender 4.0 で繰り返しができるリピートゾーンが追加されました。 黄色の枠内のノードは、編集モード用のツールをGeometry node で作る事ができる、Node Tool 用のノードです。
GeoNodes40tool.png

リピートゾーン

リピートゾーンは範囲内のノードの実行を指定した回数を繰り返す事ができる機能です。 フレームの描画毎に来る返すシミュレーションゾーンと異なり、1回の描画で一度に繰り返します。 以下の例では、サブディビジョンと移動を3回繰り返すノードです。
repeatInstance02.png

ノードツール

ノードツールは、編集モードまたはスカルプトモード用のツールをジオメトリノードで作成するものです。 Python でコードを書かないでも、ジオメトリノードを使って編集ツールを作成できるようになりました。 以下の例は、平面のオブジェクトに矢印を作成するノードツールを適用しました。 モディファイアと異なって、平面は矢印のオブジェクトに不可逆に変更されます。
NodeTool40.png

ボーンコレクション

慣れないと分かりづらかったボーンレイヤーが、ボーンコレクションという表示に変わりました。 Rigifyも修正されて、サイドバーを使わなくでも識別しやすくなっています。
rigify40_030b.png

ライトリンキングとシャドウリンキング

CyclesでLight Linking と Shadow Linking が使えるようになりました。オブジェクトごとに光源の影響(照明と影)の ON/OFF ができます。
LightLinking.png

ボロノイテクスチャ

Voronoi Texture で フラクタル的にパターンを重ねて複雑なテクスチャを生成できるようになりました。 Detail で次元の高いテクスチャを重ねるレイヤーの数、Lacunarity でレイヤー毎の細かさの変化量を指定します。上はDetail=0。 また、プリンシプルBSDFでソケットをパネル毎にたためるようになりました。
Volonoi4.0.png

スカルプトモードのショートカットの変更

スカルプトモードのブラシ選択のショートカットが変更されました。 よく使う Draw と Smooth が変わったのは影響が大きいかも。

キーブラシ
[V]Draw
[S]Smooth
[Shift+T]Scrape
[C]Clay Strips
スカルプトモードで [Shift + Space] を押すと表示されるメニューを 3.6 と 4.0 で比較してみました。
SculptBrushSelect36_40.png

ワイヤーフレームの色の設定

ワイヤーフレームの色の設定が、ワイヤーフレームモード以外のシェイディングモードでも反映されるようになりました。
WireFrameColor.png

UVエディタのピンの反転

UV エディタのメニューに Invert Pins が追加されています。選択した頂点のピン状態を反転できます。
UV_Invert_Pins_40.png

Blender 3.6 の新機能

Blender 3.6 は、いくつもの便利な機能が追加されています。

公式サイトの解説は、https://www.blender.org/download/releases/3-6/です。 開発者用のリリースノートもあります。 ここでは多くの新機能の一部の紹介です。

リトポロジー用のオーバレイの追加

リトポロジーを行う物体を透過して見ながら、頂点や面を追加する場合の設定に苦労することがなくなりました。リトポロジー用のオーバレイを有効にするだけです。面の裏側の頂点は選択されないため、楽になります。 数値はどの程度画面側に移動して表示するかを決めます。
blender36retopo.png

アセットライブラリの追加

人体モデル用のアセットライブラリが追加されました。 ほぼ制限のないライセンス (CC0) なので使いやすいと思います。もう顔や人体のメッシュを探す必要はありません。

使い方の詳細はこちらのページに書きました。

human_base_meshes.png

シミュレーションノードの追加

ジオメトリノードに1組のシミュレーションノードが追加されました。

この動画は、シミュレーションノードの例として、赤い球の位置で緑の立方体の位置が変化します。前のフレームの立方体の位置(offset)を使っています。

サイドバーのタブの表示

サイドバーのタブがスクロールできるようになって、表示の向きが変わりました。アドオンが増えてタブが読めなくなることがなくなります。
sidebar_33_36.png

Blender 3.5 以前の新機能

バージョンが進んで、このページも長くなりすぎたので 別のページ に移動しました。

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